*植え付け
 鉢に植える場合は、深い鉢を使います。 鉢底に石を敷き1/3くらいのところまで、暖性肥料を混ぜた土を入れます。球根の根を広げて植えこみます。 球根の上に同じ分くらいの土が入る様にしましょう。出来たら鉢の下から水が出るくらい水を与えます。
 庭植えの場合は、球根の植えつけ1〜2週間前に、植えつける場所を耕します。その時に有機肥料や堆肥など遅効性肥料を混ぜます。 巾、深さとも30〜40cmほどの穴を掘り、掘った土を土を10cmほど埋め戻し、 球根の根を四方に広げて植えつける。 接ぎ口辺りまで土を入れる。やはり水をじっくりたっぷり与える。かなり深植えをしても問題は無い。


*水やり

 庭植えの場合は、一年中ほとんど必要有りません。夏の暑い時期と、秋から冬の乾燥する時期に、よほど長く雨や雪がない時に与えるようにします。 地中深く根が張り、茎の太いしっかりしたユリになります。余り頻繁に水をやると根が浅くなり、貧弱で病気や乾燥にも弱い物になってしまいます。 水を与える時はたっぷりと与えてください。相当与えたつもりでも、土を掘ってみるとほんの数cmしか水が染み込んでいない事が多いです。
 鉢植えの場合は、ユリに水分を与える事以外にも、土中に有る肥料分を水に溶け出させ、根が吸収しやすくする様にする事や、 土中に新しい空気を送り込むという役割も果たします。一般的にユリは、乾燥より湿り気を好むので、表面が完全に乾く前に水やりをしましょう。 鉢底から水が流れ出るまで与えるのが基本です。

*肥料
 庭植えの場合は、球根の植えつけ1〜2週間前に、植えつける場所を耕します。その時に有機肥料や堆肥など遅効性肥料を混ぜます。 鉢植えも、球根を植える時に、同様に肥料分を混ぜます。
 芽が出て、地上部が成長著しくなる3月下旬から4月上旬に、球根では無く、球根から出た芽の地下部に、上根が発生してきます。 この上根に与える為に追肥をします。この時軽く土を耕し、肥料を混ぜ合わせると良いでしょう。
 肥料には枝や葉を作る窒素、花や実を作るリン酸、根を作るカリウムの三つの要素があります。この時の肥料は3要素をバランス良く与えてください。
 鉢植えの場合は、水やりと同時に肥料分も流れ出るので、成長期に入ったら、月に2度程度、即効性の有る水肥料を与えましょう。
 花が終わったら、お礼に肥料を与えます。これは来年の為に球根や木子(*注1)を太らせるための肥料です。 これも3要素バランス良く与えてください。

*マルチング
 稲わらやピートモスなどの有機質のもので、植えこんだ回りを覆うことをいいます。
 本来自生するユリは山の中や、少し湿地にあるものです。落ち葉やコケなどで自然のマルチングの中に生息しています。
冬は乾燥や、霜柱による土中から土上への水分の逆流を防ぎ、梅雨時は、泥の跳ね上がりから来る病気の予防に成り、 夏は暑さによる水分の蒸発を防ぎます。
 鉢植えも庭植えもマルチングをお薦めします。

*支柱立て
 
オリエンタル百合などは、一般的に背が高く、雨や風で茎が折れたり、上部がお辞儀をしてしまって、見栄えが悪くなったりという事がよく有ります。
支柱を立てること自体が、見栄えを悪くするという事も言えなくも無いですが、茎の柔らかい物、背の高い物は、特に路地植えでは、台風等から守るという意味でも、支柱立てが必要な場合も出て来ます。必要に応じて早めに支柱を立て、株のバランスや見栄えをよくしましょう。
支柱を立てる際には、地中の球根に気を使いながら、球根を傷つけないように、支柱をさして行きましょう。
支柱と茎は、1箇所だけで留めるのではなく、2箇所以上で支柱に留める様にしましょう。
また、留める際には、支柱と茎に8の字に成る様に留めましょう。

病害虫予防
 一般にユリの球根の99%はウィルスにかかっていると言われています。しかし、しっかり育っていれば発病する事はありません。
 冬の球根のときには、乾燥しすぎるとウィルスが発病ます。また、雨による泥の跳ね上がりでも病気が出やすくなります。 一年中マルチングをして、乾燥、泥除けをしましょう。背丈の小さな草花を、株の間に植えるもの良い手立ての一つと思います。
 害虫としては、まずアブラムシ、他にはヨトウムシ、ネキリムシなどが発生しやすいです。 病気としては、モザイク病、茶色のシミが出来る葉枯れ病(ポトリチシ)などが有ります。 予防としては市販されている物を使う事が、一番良いと思いますが、有機栽培を目指す方は、木酢、バイオ防虫法など有りますが、色々試してください。

*球根を太らせる
 毎年新しい球根から育てる場合は別として、何年か同じ所で百合を楽しもうと思うときは、翌年のためにも球根を充実させる必要が有ります。
 花が咲いてそのままにしておくと、種がつきます。実生栽培をしなければ、種の方に栄養分が行ってしまうので、 球根の充実させるには花後の処理をしっかりしましょう
 また、開花期が終わったら、お礼肥を与えましょう。遅効性の有機肥料を一株辺り、一握りくらい与え、 同時に中耕して肥料を混ぜ合わせるとより効果的です。花後のお礼肥は、球根の充実の為になります。

*植替え
 鉢植えは、一年ごと植え替えをする必要があります。庭植えのものに関しては、 3年から5年くらいで球根を掘り起こして、植えかえると良いとされています。 しかし無理やり変える必要も無く、何となく昨年より生育や花の付きが悪くなったと思ったら、植え替えるようにしましょう。
植え替えをしない株は、茎元から切って、緩効性化成肥料を、軽く一握り与えて、来年に備えましょう。
 庭植えは、同じ場所に何年も植えておくと生育が弱り、なんとなく生気の無いユリに成っていきます。 これは土の劣化による事と、ユリの根から出る物質が原因とされています。
 2年目以降は下根が育った状態での発育なので、1年目よりも花の数や背丈が高く、立派なユリになります。 2、3年目のユリが一番見ごろのユリという事になります。

植え替えた場所を有機肥料や堆肥を入れて、またユリを植えても、同じように育ちません。


注1)木子・・・球根から出ている根が肥大化して、新しい球根となっていくもの

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  ユリを育てるポイント
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