*鱗片ざし(写真入説明はクリックしてください)
ユリの球根は鱗片の集合です。その鱗片を一枚一枚剥いでいって、半分から2/3を土に植え込む方法です。
鱗片は球根の3周くらい、20から30程度。内側の鱗片になるほど、肉が薄くなり着生が悪くなる。使う土は肥料分の少ない水はけのよいものなら、どんな土でも良い。赤土、赤玉土などに山砂や川砂をブランドした物が良いでしょう。
十分水を与えた後、しばらくは半日陰のような所で育てます。表面が乾いてきたら水を与えましょう。鱗片ざしの適期は8月下旬から9月上旬。球根の充実している時期という事になります。11月ころには小球が発生しはじめます。種類によっては、葉が早く出てきたら、水肥料を2週間に一度くらいの割合で与えます。
冬は屋内に入れてなるべく10℃以下になら無いようにします。
春になり2、3枚の葉が出てきたころが、
植え替えの時期(植え替えの様子)。その後は一般のユリと同じ育て方になります。
*実生方(種蒔き)
基本的には種からでも、ユリのは生長しますが、球根から育てるよりも時間と手間がかかります。反面ウィルスにかかっている心配が無く、球根の花の時期とは違う時に、花が咲く等の利点もあります。
種まきの適期は、10月から11月ころです。用土は、赤土、庭土に腐葉土を混ぜます。水はけを良くする為に、粒の細かい川砂も少し混ぜると良いでしょう。種をまばらに蒔いて、3〜5mm程度土を覆います。十分に水を与え、新聞紙をしいてビニールをかぶせる等して、渇きを防ぎ、発芽のための温度を確保します。3週間ほどで発芽します。
発芽がそろったころから、立ち枯れ剤を一度まきます。後は表面が乾くころに水を与えることと、2週間に一度程度、薄い水肥料を与えます。
冬は出来るだけ15度以下にならないような場所を選びましょう。4月頃になったら、庭に植え替えることが出来ます。
また、
交配をさせてオリジナルの百合を作る事も可能です。
*分球(分球の様子)
一般に球根植物は、分球によって増やしていきますが、ユリは分球しにくい珍しい球根植物です。しかし、時に分球をしたり、分球しやすい種類の物も有ります。一つの球根を植えたところから、茎が2本出てきていれば明らかに分球しています。
また球根を掘り起こして見ると、分球している場合があります。球根のすぐ上で茎を切ります。上根は切り取り、下根もかれている物は切り取ります。はさみか手で球根を離します。
球根を別けた後は、直ちに植え替えます。
*木子
球根を掘り上げるときに、球根の子供とも言うべく木子が沢山付いている時が有ります。
小さい木子は茎ごと植え、もう一年すると小球根に成ります。大きく肥大した物は切り離して育てると、3年後には花が咲くようになり、一人前の球根に育ちます。
子木の成長が早いと、地上発芽して茎も大きくなります。(子木が地上発芽した様子)
球根を深植えすると、木子が沢山付きやすくなります。
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